公開シンポジウム「可視化とあるべき取調べ」(2011年8月7日・神戸国際会議場メインホール)

ブル教授の講演では、取調べの全面可視化が行われている英国で、
1 捜査上の事情聴取の目的は、捜査対象の事柄について真実を発見するため、被疑者、目撃者、または被害者から正確で信頼できる情報を得ることにある
2 事情聴取は先入観なしに始めるべきである。事情聴取対象者から入手する情報は、捜査官が既に知っている事柄または合理的に確認できる事柄と対比して常に検証すべきである。
3 被害者か目撃者か、または被疑者かを問わず、傷つきやすい人々(弱者)には常に特別な配慮をもって接しなければならない。
といった原則に基づく、PEACEアプローチという手法により、取調官に対するトレーニングが行われていることなどが紹介され、国情やカルチャーが異なり、そっくりそのまま導入はできないとしても、今後の日本における取調べの在り方を考える上で、参考になると思いました。

 参考になります。裏を返せば、日本ではこういう当たり前と思われることも実践されていないということなのでしょう。